『思い出さがし』 213・小さな親切③
終わりの会で踊って見れば良かったと思って、次の週を迎えました。小さな親切運動の始まりです。月初めの1日、確か10月だったと記憶していますが学校では親切運動表があって、親切をしたと思った子が自分の名前の欄に〇を書いて行く表だったと思います。そして、その理由を終わりの会で発表することになっていたと思います。ハジメ君は長休み時間後に早速〇をつけました。給食が終わると数人の子が〇を複数個つけていました。「先生、一日一個だよね。」と終わりの会で質問が出ました。「だって先生、『一個だけ』って言わなかったやろ。」と反論する子がいて、私も思わず「ごめんね。みんなで話し合おう。」と言うことになり、一日一個選んで給食後の終わりの会までにつけることに決まりました。毎日の〇に目鼻がついてお月様が笑っているように見える〇印もありました。どうして〇をつけたか理由を言う時、一番多かったのが1年生の子の下駄箱から落ちていたズックをきちんと入れてあげたというもの。落とした物を拾ってあげたこと。それも1年生の子の話でした。ハンカチを貸してあげた。水道の蛇口をひねってあげた。等、1年生への親切が続きました。一週間後、私は表を見てみんな同じ位の〇を書いていた中に2人だけ1個の子を見つけました。
2016年04月03日 23:57