『思い出さがし』 184・仲間づくり②
もうひとつ見えて来るものがあります。仲間外れです。いじめの根っこと言えるかも知れません。ドッジボールで外野へ回ってもなかなか自分にボールを送ってくれない。クラスメートに両手と大声を上げている時、ようやくこぼれ球がやって来て、それを必死に追いかけ、やっとゲットした時「それ、オレのボールや。」と横からむしり取ろうとする子がいます。私は笛を2回吹きます。子ども達だけで遊びの中でのゲームでは、力のある子の言動に引きずり回されているのでしょう。でも、それはどう見ても許してはならないことです。横取りした子に、それはゲームとしての正義ではないことを伝えるチャンスです。多分、ジャッジのいない遊びの中では、まかり通っていたことなのでしょう。自分の思い通りになることで自分のチームを勝利させて行くことで、常に優位に立っていた子は、口をとがらせてボールを相手に渡します。この時、その子の仲間は「どうせ、ちょろい球やし受け取って、必ず又ボール渡すし待っとれ。」という顔がいくつも見えます。黒板に向かっている時とは違った仲間のつながりが一瞬ですが見えるのです。『そうか、担任のいない所で見える遊びの姿を見つめ直すことが大切なんだ』と思った私は、長い休み時間は必ず子ども中で遊ぶことを目標にしました。砂場や鉄棒で遊ぶ子ども達、なわとび、ダイヤモンドゲーム、おしゃべり等、子ども達のいる所はとても楽しくて各人の考えや、その仲間達の広がりや深さや交流も見えて来ます。個々の良さも見える時間を今、大切にしているでしょうか。
2015年09月11日 23:57