『思い出さがし』 112・表現会で学ぶもの①
表現会の練習がだんだん盛り上がって来ました。クライマックスを当日に持って行く前に、子ども達が楽しんで演じる子どもだけの表現会を企画して何年たったでしょうか。いきなり沢山のお母さんの前で舞台に立つのは、プレッシャーに弱い子にとっては辛い日になります。せっかく伸び伸びと演じていた子が沢山のお家の人を見てガタガタ震えたり、声が小さくなったり、トイレに何回も行ったり、セリフを忘れたりする子が多くなり、なんとか緊張を和らげたいと一週間前に子どもだけの表現会を実施することにしました。それには早くから準備が必要です。冬休みには出し物を決めて、学年でバランスを考えなくてはなりません。役決めも本人の希望を大切にしながら、去年はどんな役割をしたのだろうと考えたり、この子にはこんな力をつけさせてあげたいという教育的配慮も必要です。先生達は今の子ども達にどんなイメージや力を持たせたら良いかを話し合います。そのための題材さがしや曲選び、一人一人の伸びしろを考えながら、少しレベルを上げることができればと願いを込めて、一年の集大成である表現会を迎えるのです。毎日の積み上げが表現会になるので、日常保育の中に常にあるのは、この日の子ども達の晴れ姿です。クラスを越えて学年としてのまとまりを見せる子ども達。そのためにも楽しい練習が求められます。時には声を荒げる先生を許してくれ、どんどんまとまっていく子ども達を見ていると涙が出そうになります。子ども達はすばらしいです!