『思い出さがし』 89・友達作り⑤
仲良しになったA子とB子が、クラスのリーダーとして頑張るようになったのは、
やはりお姉ちゃんになったという自覚も大きかったようです。
そして、お姉ちゃんの先輩である年中や年長の女の子達とも話が合うらしく、
朝の自主あそびではお姉ちゃんもクラスへ遊びに来てくれて、
遊びの幅がぐんと広がり始め、クラス全体が大きな輪になっていきました。
やがて男の子も楽しい遊びに参加してくるようになり、年少のクラスの質は高くなりました。
ごっこ遊びにお祭りごっこが出てきたり、劇ごっこが出てきたりました。
うらやましそうに見ていた年中組は、早速その真似をしてお祭りごっこが年中組に広がり、
おみこしを作ってかつぎ始めました。お祭りの太鼓がほしいと言い出したのも年中組でした。
この遊びに群れる子達は、各々自分の町のお祭りやお里のおばあちゃんのお祭りに
参加したことのある子達で「この前会ったね。」「○○ちゃんも行って来たね。」
と言葉を交わすのも楽しいようでした。友だちを作るきっかけを見つけた子ども達は、
嬉しそうに仲間の名前を呼び合って友だちになっていきます。
A子とB子は自分の気に入った年長中組のお兄ちゃん、お姉ちゃんと交流しています。
A子は男の子と遊ぶのが楽しいらしく、あまりお姉ちゃんを追っかけません。
B子はお姉ちゃんのあとにくっついてままごとに夢中です。
どうもそれには理由があるようで、A子には弟があり、B子には妹がいることが原因のようです。
こうも環境の影響を受けているのかと改めていい環境を用意することの大切さ、
その影響の大きさを実感しました。