『思い出さがし』 47・夏休みの思い出①
長い長い夏休みを、小さな子ども達と過ごしたことを振り返ってみるのですが、楽しい思い出しか思い浮かびません。きっと親も楽しんだからでしょうか。朝、昼、晩と食事の用意が大変だと言われる方が多い様ですが、それも楽しかったなぁと思うのは、根が楽天家だからでしょうか。上の3人の娘達が0才、2才、5才の頃は、台所に立つことが多かったので3人の後を追いかけてばかりはおれません。電気屋さんで大きなテレビのダンボールを頂いて来て、その表に不要になった浴衣の布をほどいて切り貼りし、丈夫な箱にして窓をくり抜き、中が見える様にしました。深い箱なので自力で外へ出ることはできないので、3人の娘達は中におもちゃや不要になった鍋やしゃもじを持ち込んで、野原で摘んで来た草花を仲間に加えておままごとを楽しんでいました。その時の会話を聞いていると、私や幼稚園の先生と同じ口調で、同じ様なことを話しているのを聞いて苦笑したことがあります。窓を4つ開けてありましたので、中の様子がよく見えて親も学ぶことが沢山ありました。0才の娘はようやく座っておれる状態でしたが、上の2人の姉達は上手におもちゃを持たせたり、時々あやしたりしながら役割を決めておままごとは進んでいったのでした。トイレに行きたくなると「お母さん、出して。」と合図をするので抱きかかえて箱から出してやると、用を足して嬉しそうにまた入ってくれます。こうして食事の用意が出来上がり「いい匂いや。さんまの塩焼きか。」と二女の声を合図に食卓の用意に取りかかるのでした。 (つづく)