『思い出さがし』 32・新年度を迎えて
平成24年度が始まりました。平成時代に生まれた子がもう24才になるのです。歳月の早さに驚きながらまわりを見つめると、時代を背負っている人が多いのに気付きます。幼児期の話をした時すぐ話に乗って来る人は、やはりその時代の人です。近くの神社で遊んだ、川で魚をとった、山で栗拾いをした、道路でけんぱをした、ドッチボールをしたといったことはもう昔のことで、今は危険がいっぱいで昔話になってしまいました。先日6年生を終えた子が数人顔を出して懐かしそうに園内をめぐり、ホールで園児達と出会った時何やら会話をしていた様ですが、そのうち6年生がやって来て「この子達のいうこと何もわからん。テレビのヒーローのことなんやけど、ぼくキャラクターの名前についていけんわ。」と悲鳴をあげていました。確かにウルトラマンしか知らない私にとっては、ゴーカイジャー、シンケンジャーなどと言われてもついていけません。6年生の子も「オレ、年とったんやな。」と苦笑いをしていました。新学期が始まるとまるで異星人の様な幼な子がたくさんやって来ます。カタカナのならんだキャラクターをいっぱい口走って相手をしてほしいとやって来ます。私達の子どもの頃は時間がゆっくり流れていた様に思うのですが、今の時代パソコンゲームでパッパッと反応する子ども達が多くなり、じっくり考えたり話したりする子が少なくなって来た様に思います。新しい時代にあってもじっくり考え、しっかり聞き、わかりやすく話すことは、生活の根っこになります。新しい子ども達とゆったり付き合いたい新学期です。