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前園長日記/和田節子ライブラリー

『思い出さがし』 182・長い8月①

8月は私の人生にとって一番長い月だった。1日に担任と別れ、6日にとんでもないバクダンが日本に落ちたことを知り、9日にはキリスト教会がもっとひどいバクダンでやられたと聞いた。11日は、朝から警報が鳴り、家族は自宅の近くにある工場の土塀にくっついて、じっとしていた。入る防空壕が家になくて、工場の裏庭に沢山の人が逃げ込んでいるのを見て、そこへ行こうとした時、B29の大きな影が工場のすぐにあった。「落とすな!落とすな!」と祈るしかなかった。低空飛行で大した場所でもないし、人影もなかったので諦めたのか立ち去って行った。そして、数分後、遠くで地響きがして黒煙があがった。列車の警笛が何度も聞こえた。人々のざわめきが伝わって来て、駅に爆弾が落ちたことを知った。この日、日本へ帰れないという予感がして、夜、ふとんの中で泣いた。12日は防火訓練の日だったので、朝から学校へ行った。夏休みだったが、みんな揃ったのは嬉しかったが、又も空襲警報で防空壕へ逃げた。学校の校庭の3分の1くらいは穴を掘り、地下室の様な空間に100名は収容できる広さだった。勿論、肩を寄せ合ってだったが。長い時間、汗びっしょりになっての壕の中は辛かった。ようやく解除の合図があって(サイレンの音)外の空気を吸った時の感動は格別だった。「生きているんだ、ぼくたち!」と叫んだ男の子がいた。と同時に、けたたましいサイレンの音。そして、不気味な黒い影。B29の来襲だった。その横に一回り小さい飛行機から小さなタマが複数で飛んで来た。逃げ遅れた先生と同級の2人が犠牲になった。学校での訓練は、その後、中止となり8月15日を迎えた。
2015年08月28日 23:57

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