『思い出さがし』 162・集団の中の子ども④
特別な学問を受けたわけでもなく、ただ関心のあった赤ちゃんの世界を見つめてお手伝いしたいと思ったヘルパーさんが、もう一度子どもの育て直しをしたいと思った時、娘の子どもを育てながら勉強したいと決意したのでしょうね。子育ての講演会にも出席してノートにその実績がつまっている様でした。たしかに子どもの鋭い直感力やイメージ力に驚かされることが沢山あります。母の出産で四月入園できなかった女の子が連休明けの5月6日に入園して来た日。担任が「皆さん、今日から新しいお友達になるA子ちゃんですよ。はじめましてだね。分からないことは教えてあげてね。A子ちゃん、入園おめでとう。」とクラスの子に紹介した所、A子ちゃんは突然お家ごっこをしていたお母さんの役の子を指さして「先生、私この子嫌い!」と言い放ったのを聞きました。先生が何とか取り直そうと思って動いた途端、指さされたB子が「私もこの子嫌い!」と受けて立ったのです。入園1か月の子ども達はビックリして遠巻きにしていましたが、やがてB子の回りで遊んでいた子達が「続きしよう。」と言い、A子の回りでウロウロしていた子の2、3人が「ロッカーここやよ。トイレはこっちやよ。」とお世話を始めました。3才児の出来事だったので3才児の勉強をしようと思いました。現場はストーリーに満ちています。
2015年03月27日 23:31