『思い出さがし』 118・新年度の初めに②
新年度が始まると沢山のやんちゃ坊主に出会います。その楽しいこと、面白いこと、こんな子に手をやくお母さんは本当に申し訳なさそうに頭を下げられます。「皆さんにご迷惑をおかけしてごめんなさい。申し訳ありません。何かあったら叱ってやって下さい。」そう言って先生方に頭を下げて帰られます。確かに気になるやんちゃをします。沢山叱られてやばいなという顔はしますが、10分もすると動き出します。先生の方をチラチラ見ながらですが…。幼稚園を卒園してお兄さんお姉さんになった1年生は、最初は幼稚園児のようにいきなりやんちゃはしませんが、この先生は(話がわかるな)とか(叱ってもこわくはないな)とか(むちゃをすると怒鳴られるかも)(小さなことにくどくどお説教をするな)とか感覚でかぎ分けるようです。幼稚園のころ大人しくて担任の手をやかせなかった子は、それなりに担任を知ろうとしてじっと見つめています。特に自己主張の強い子が先生から何と言われるのかしっかり見て、上手に自分の居場所をさがしていきます。数日するとやんちゃ坊主は少しずつやんちゃ振りを小出しにして反応を見ています。その様子をじっと見つめている大人しい良い子達は、やんちゃ坊主が否定されないのを見て肩の力を抜きます。子ども達の攻防は見ていてとても面白くて勉強になります。やんちゃ坊主はコミュニケーション力があるのでしょう。早くに自分の居場所を見つけ、どんどん仲間を増やしていきます。見事です。