『思い出さがし』 99・子どもの手術
手術で思い出すのは、5人の我が子のことです。どの家庭でも、お子さんがケガをしたり、病気で手術が必要な時があったりしたことでしょう。5人もいると、大なり小なり手術に立ち会うことがありました。
長女が6才の時「おなかが痛い。」と元気がなくなりゴロゴロしているのを見て(いつもの便秘だろう。)と思い「トイレへ行っておいで。」と言うと素直に腰を曲げながらトイレへ行き、青い顔をして戻って来ました。「出んかった。」「まだ痛い?」「うん、少し痛い。」「じゃあ冷えたのかな。ベッドに入って温かくしてみよう。」と二段ベッドの上の段に寝かせました。
下に妹が2人いて忙しい夕食後だったので、長女のことに時間がかけられず、1才の子を寝かしつけていると「やっぱり痛い痛い。」と長女の声がします。大したことはないだろうと思ったのですが、さすがに心配になり抱っこするとウトウトし始めたので「やっぱり忙しくて構ってやれなくて寂しかったんだな。」と愛おしい思いでそっと寝かしつけました。
朝方早く「痛い痛い。」という声で目覚め「もう少し我慢してね。すぐお医者さんに行くからね。」と励まして、年休を取って近くの医院で診断の結果盲腸炎でした。辛い時間よく我慢したんだなぁ、と母親としての力不足を痛感した日を思い出します。