学校法人 和田学園  認定こども園 青竜幼稚園

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前園長日記/和田節子ライブラリー

『思い出さがし』 96・夏の小動物②

どっちが頭かしっぽかわからないみみずが3匹からみあっている様子に、目を輝かせている息子を見ていると自然の持つ力に驚ろかされます。「このみみずどうするの?」と聞くと「土にうめてどこで寝とるんか見てみたい。だから長細いガラスの観察箱買ってほしいな。」遠慮がちにねだってきました。アリの巣作りを観察したことのある姉に話すと、幼稚園の倉庫かもしれないと言うので、探してみましたが見当たりません。その日はおたまじゃくしとみみずをベットの横に置いて息子は満足そうな寝息をたてていました。きっと蛙の夢でも見ているのでしょう。次の日は幼稚園の図鑑を見てみみずのことを知りたいと思ったのでしょう。前年自分のクラスだったたけ組へ行って図鑑を調べたようです。中の見えるビンの中に土を入れてみみずを観察するらしいと分かりました。後は本人に任せてみようと思い、おたまじゃくしを水槽に入れて石を置き、時々鰹節をやったり、金魚のエサを入れたりしました。35年も昔のことで、記憶が曖昧ですが、男の子が小動物に好奇心を抱き、図鑑を開いて知識をぐんぐん広めていくことを知りました。父親は全く虫に関心がなく、小動物が嫌いなのは、早くに父を亡くし、虫を嫌う母のもとでみみずや蛙に関係ない世界で幼少期を過ごしたからだと理解することにしました。「男らしくないな」と思うのは本人のせいではないので、男の子と付き合うのは母親の仕事なのだと考え、小動物をイヤがる夫をなだめながら、虫好きの子どもと付き合うことで沢山の学びもありました。

2013年06月28日 16:33

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