『思い出さがし』 82・表現会を終えて
子ども達が大きく見える表現会後の毎日は、とても楽しい日々らしく、10年も前になるでしょうか担任も驚くほど心の成長があり、今まで犬猿の仲だった2人が同じ役をしたことでお互いを認め合い、頼り合って次の学年も一緒になりたいと園長に申し出た子がいました。確かに廊下でにらみ合っている姿を何度も見たことがあり心配していたのですが、2人はとてもいい表情で「ねえ園長先生が何組さんか決めるの?」と聞くので「そうだね。たくさんの先生が考えたあと、園長先生が最後に決めるんだよ。」と答えると「じゃあね、ぼくとこの子を同じ組にして下さい。だめですか?」「ず~っと仲良くなかったし、同じ組でないほうがいいかもって先生達は考えていると思うけどな。」「まだ決まっていないの。ねえ、まだでしょ?よかったな。」と2人で手を組んで足をトントン踏みならしています。「どうしようかな。表現会の時、とっても力を合わせていたから、もう大丈夫かな。でもまたケンカするかもわからんしどうしようかな。」と腕を組んで考え込むマネをすると、どっきりした様ですが、少し考えて「ぼくらのことばっかり言ってると、みんなも言いたくなるもんね。な。」と友だちの肩を叩いています。「さすが年長さんになるだけあってすごいな。一緒になりたい子はあなた達だけではないよね。それがわかるのはすばらしい!先生、嬉しくなった!先生方も色々考えて下さるから、もし同じ組になったらラッキーと思って仲良しの大きい組さんで頑張ってね。」と話すと「わかった。」と深くうなづく2人でした。