『思い出さがし』 76・雪あそび①
「今年は雪あそびをする日がなくてとても残念です。」と子ども達に話したところ「よかった。」と胸の前に手を合わせる子が2、3人いてびっくりしました。他の子は「雪だるま作れん。」とか「雪合戦できん。」「そりにも乗れん。」と言って外を眺めてうらめしそうにしているのですが、女の子2人と男の子1人は「冷たいし、寒いし、いややあ、ゲームの方が楽しいものね。」と顔を見合わせています。「ゲームも楽しいけど雪玉作るのが面白いよな。」「うん、雪だるまも目や口にみかんをくっつけたら楽しいよ。」「かまくらできる程降ってくるといいがにね。」と目をキラキラさせています。きっと楽しい体験があるのでしょう。共通のイメージを持って話に花が咲いています。「うちのねこ、バアちゃんのおひざでいつも寝とるよ。」「ぼくんちの犬、しっぽふって公園の雪の上走っとるよ。嬉しそうやけど、口から白いけむりみたいなもんが出とるしきっと寒いと思うけどな。」「私のうちの犬なんか、雪食べてんよ。」「ヘエー、おれも新しい雪ちょっとだけ食べたことあるよ。シャーベットみたいやったわ。」「ぼく、雪の上にデーンと倒れたけど痛くなかったよ。人間の形できたよ。 」「雪玉作って投げたら、雪の中に穴開いて何かの足跡みたいになったよ。」「お兄ちゃんと雪の上でサッカーしたよ。ボールなんも転がらんし、すぐ蹴ったけど遠くまで飛ばんしすごーい疲れたし、雪の上で寝ころがったりしたよ。楽しかったよ。」体験話は尽きません。