『思い出さがし』 52・いじめについて考える
早生まれの私は大きく生まれた為でしょうか、身長も平均より高く走ることが大好きでした。田んぼのあぜ道を毎日夕方走りました。夕食ができるまでの1時間を走り続けました。走っていると心が軽くなって自分が毎日少しずつ強くなっていく様な気持ちになりました。自信がついたのでしょうか、京子お姉さんから「元気になったね。」と声をかけられると、いっそう自信がついてきました。秋の運動会は、1年生でも1人1周のリレーがありました。400mは走ったでしょうか。1年生にとってはきつい競技でした。でも私には嬉しい時間だったのをはっきり憶えています。練習時からバテる子が増えてきました。とってもハードで、1年生は半分にしようという意見が出たようです。でも、学校全体の雰囲気は、戦争に勝つためには1年生でもこれだけ頑張るのは当たり前ではないかということでした。子ども達も日に日に持久力がついて頑張りました。特に男の子はとても元気で、練習の成果は大いに上がっていきました。その男の子の中に数人の女の子が入っていて、いつも褒めてもらっていました。2月生まれの私がその中に1人だったので、みんなの視線が変わってきたのは驚きでした。そして全校リレーで1年生から6年生まで各クラス4名ずつの選手に選ばれたのです。嬉しかったですが戸惑いもありました。でも、京子お姉さんが一番喜んでくれて自信がつきました。その時期からいじめのターゲットが変わって行きました。 (つづく)
2012年08月24日 10:52